OpenSolaris自作ストレージベンチマーク Vol.02
大分前にとったまま放置していたベンチマークをまたさらしておきます。今回はOpenSolarisでSamba使った時のデータです。
前回のVol.01の時点で同時にとっていたんですが、iSCSIではなかったので別にわけようと思いそのまま放置してました。環境は前回と同じです。iSCSIのデータについては前回を参照してください。
OpenSolaris自作ストレージベンチマーク Vol.01 - tokuhy’s fraction
測定環境
構成は同じなんですが一応書いときます。
- ストレージサーバ
マザー | MSI X58M |
---|---|
CPU | Coire i7 920 2.66GHz Hyper-Threading on |
メモリ | 6G |
OS | OpenSolaris 2009.06 |
HDD | すべてSeagate SATA ST3808110AS 80G |
SSD | intel X25-M 80G(今回は使ってない) |
NIC | Intel intel Gigabit CT Desktop Adapter EXPI9301CT |
- クライアントPC
マザー | MSI X58M |
---|---|
CPU | Coire i7 920 2.66GHz Hyper-Threading on |
OS | Windows XP SP3 |
NIC | Intel intel Gigabit CT Desktop Adapter EXPI9301CT |
- ベンチマーク測定
- CrystalDiskMark3.0 ベータ2
- ベータですが、NCQ以外のベンチ結果は自分が使っている限りではCrystalDiskMark2.2.0と変わらないです。
- 測定条件
- sambaプールの測定
- RAID-Z(D3+P1) samba
- pkgでインストール(SUNWsmba@3.0.34)
- sambaプールの測定
- 備考
- ストレージとサーバはDELL PowerConnect 2724のギガビット対応スイッチで接続
- ジャンボフレームなどのチューニングはなしでデフォルトのまま
- Microsoft iSCSI Software Initiator Version 2.08から接続
- Netperfによる測定ではSend Socket Size 32kの場合で947.34bits/s(オプション指定:-H サーバIP -- -s 32768)
- 対象共有サーバをネットワークドライブの割り当てでベンチ
測定結果
D3+P1だとディスクは4本でRAID-Zという意味です。
read | write | ||||||||
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シーケンシャル | ランダム512k | ランダム4k | ランダム4k QD32 | シーケンシャル | ランダム512k | ランダム4k | ランダム4k QD32 | ||
shareiscsi (D3+P1) | zil_disable=0 zfs_nocacheflush=0 | 85.67 | 85.67 | 19.88 | 115.7 | 116 | 113.8 | 19.33 | 116.4 |
zil_disable=0 zfs_nocacheflush=1 | 85.4 | 85.21 | 19.79 | 115.6 | 116.1 | 113.1 | 19.28 | 116.3 | |
zil_disable=1 zfs_nocacheflush=0 | 85.65 | 85.42 | 18.9 | 115.6 | 116 | 113.7 | 19.31 | 116.2 | |
zil_disable=1 zfs_nocacheflush=1 | 85.63 | 85.51 | 20 | 115.6 | 116 | 113.3 | 19.28 | 116.2 |
考察とか
- sambaだとZFSのチューニングはあんまり関係ない。なんというか、綺麗なグラフ。
- smabaデフォルトでは同期書き込みではないので、メモリにバッファされる。なので結局ZILが有効になっていてもZIL無効の時と挙動が変わらない。
- 100Mのテストサイズだと余裕でバッファに乗るのでベンチとしてはあんまり意味ない
- ただ現状の用途から言えば100M以上のread/writeが頻繁に発生することはないから、実環境にあったデータではある
- スループット的には回線速度がボトルネック
- シーケンシャルのReadが伸びないのはプロトコルの問題?
sambaのvfs_commitのモジュールで同期書き込みを設定できるようですが、デフォルトではモジュールがありませんでした(/usr/sfw/lib/vfs以下)。
ソースからコンパイルしたらあるのかな?今度そちらも試してみたいと思います。
実際の使用感としては回線速度さえ問題なければ十分な速度が出ると思います。OpenSolarisのCIFSは現状ではまだバグがあるということを勉強会で聞いていたので現在はsambaを使っています(別のマシンですが)。
今回はここまで。また色々ベンチ取りたいと思います。