XenServer用のホストマシンのOC設定

現在進行中のWindowsをXenServerで仮想マシンとしてリモートデスクトップで動かすという案件。これのホストマシンがようやく組み上がりOC設定も終了したのでメモ。

これは本来OpenSolarisiSCSIストレージサーバを使って行う仮想化案件なわけだけど、現状ストレージの納品が遅れているため停滞中。なのでとりあえず仮想マシンのホストのセッティングを詰めていたんだけど、結構手こずった。


XenServerホストマシンのOC設定

現在のCorei7 920 D0ステッピングの石はOC耐性が大分低くなっているとは聞いていたんだけど、確かに個体差が激しい気がする。
以前1台設定してこれが既に2ヶ月ぐらい稼働し続けているわけだけど、設定はあまり詰めずにBCLKだけ190にして3.8GHzにしたんだけど、これだとvcore電圧がかなりかかることになる(1.3V以上)。QPI電圧(1.45V)やメモリ電圧(1.7V)もかなり高くなる。

安定してくれることが一番なんで別に問題ないんだけど、今回は期間的に余裕があったので設定をいろいろいじってみた。


構成
パーツ メーカ・型番 価格
CPU Corei7 920 D0ステッピング \27,870
マザー MSI X58M \18,570
メモリ Corsair TR3X6G1600C9 (DDR 3-1600/2GBx3) \14,970
ケース ANTEC TWOHUNDRED \6,970
電源 ENERMAX EMD525AWT \14,470
CPUクーラー Scythe MUGEN∞2(無限2)リビジョンB \4,475
グラボ 玄人志向 GF8400GS-LE256H2 \2,980
NIC Intel EXPI9301CT x2 \9,940
ケースファン Scythe KAZE-JYUNI(1200rpm) x2 \1,820
ディスク CFD CSSD-SM32NI(SATA接続/32GB) \10,970
OS Windows XP(SAダウングレード) \13,105
合計   \12,6140

細かく書くとこんな感じ。ちなみに今回はすべて某アキバのショップで法人窓口から見積もりとって一括購入した。

前回のプロトタイプからかなり変わったけど、マザーとCPUとメモリとNICは同じ。

  • ケース
    • ゲーミングモデルのケースで価格の安さとエアフローがよさげだった(全面2、側面1、背面1、天面1、底面1)のでこれにした
  • 電源
    • 前回のCorsairの電源がなかったので着脱可能で評価の安定した80PLUSブロンズのこれに決定
  • CPUクーラー
    • サーバールームに置き、100%の負荷がかかることがないのでこれで十分
  • グラボ
    • X58マザーはコンシューマ向けだとまずオンボグラフィックがない。出力できればなんでもいいので安さが一番
  • ケースファン
    • 前面と側面に追加
  • ディスク
    • SSD。前回のプロトタイプではHDDをミラー構成にしているが、SSDなら故障率的にしなくても問題ないかと思った。でもSSDでも壊れるときは壊れる。でもでもゲストOSはiSCSIに集約するのでホストが壊れても致命的にはならないし試しに使ってみるかということで。
  • OS
    • もちろんWindowsXP。ただし今回はボリュームライセンスのSA権を利用したダウングレード。ホスト4台分(仮想マシン16台)でこのお値段。今回の肝でもある。詳しくは機会があれば別で書くけど、仮想マシンに限り同一ホストまでなら4台まで稼働させても問題ない(今回の構成を詳しく説明してライセンス窓口でホストOSがLinuxでも仮想マシン4台までなら1ライセンスで問題ないと確認済み。ここかなりポイント。何回も電話のやりとりをして細かく確認した。)。

設定

OCは石の当たり外れがあるからひとつひとつ別なんだけど、設定管理を楽にしたかったので最大公約数的にすべてで通る設定を探した。X25Mのマザーはスイッチだけで自動OCできる機能もあるんだけど、それは使わなかった。

で、結局3台全部通る設定は以下の感じ。
■動作クロック : 3.63GHz
■BCLK : 181
■CPU倍率 : 20
■Vcore : CPU-Z 1.216〜1.224
■Vdimm : 1.65V
■QPI V : 1.3V
■HT(Hyper Threading) 有
■TB(Turbo Boost) 無

その他DRAM Frequencyなどは画像参照。
これはi7のOCする人が見ればすぐわかると思うけど、メモリとQPIの電圧がかなり高い。回るものは1.5V、1.2Vで4Gとか回るんだけど今回はそれで設定するとVcoreを1.28〜1.3ぐらい盛らないとPrime951時間過ぎで落ちた。*1

今回は12時間2週で通った設定。グラフィック周りの負荷が内ので実際はprime95だけでは完全ではないんだけど、今回はコンシューマ用途ではないからパス。変わりにXenServerで仮想マシンを入れて実際の用途で負荷を掛けてテストした。*2

このOC設定はかなり甘甘な設定なんで参考にはならないと思う。まあ、業務用途でOCってのがまずないと思うけど参考までにさらしておく。


ついでにSSDのベンチ

ストレージがまだ納入されないので、1台にOpenSolarisをいれてsambaでの読み書きのベンチやiSCSIを使ったベンチなんかもとってみよう。

*1:prime95で負荷をかけるときは様子見でも最低1時間半はまわす。1時間過ぎぐらいが最初の山場で、ダメな設定だと順調そうでも1時間ぐらいで毎回落ちる。常用するなら12時間が最低ライン。

*2:仮想マシン5台でExcelマクロで100%CPUを使い切りメモリにも負荷をかけた。